「今日も早いねシロ。」

「うん。陽菜と会えるのが嬉しくて!」

よく見ると美少年なシロ。会えるのが嬉しいなんて言われると少し照れてしまう。

神社から見た夕陽はとても綺麗で、ずっと見とれてしまう。

けれどそれはシロとの別れを意味した。

「ねえ、シロ。シロはなんだか人間じゃないみたいだね。」

「初めにも言ったけれど、僕は猫。猫耳だって付いいているよ?」

「うん。」

階段を数段降り、後ろを振り返る。

そこにはもうシロはいなかった。

「あれ?」

階段をのぼり神社の鳥居をくぐるとおじいちゃんの家にいた猫のシロがいた。

「どうしたのシロ?一緒に帰ろ?」

「にゃ〜」

シロを抱っこしながらおじいちゃんの家へ向かった。