村田さんにいちごを届け、お礼にとクッキーをもらった。
夕方というのにまだ明るく、寄り道をしようと考える。
「神社にでも行こうかな? 高台にあるから景色が綺麗なんだよね。そこでクッキーを食べよう。」
角度がある階段は高校生の私でも辛く、神社に着く頃には息が上がっていた。
「大丈夫?」
「だ、大丈夫です。ありがとうございます。」
しゃがみこんでいた私に手を出してくれた。
手を取り、顔を見ると、頭に猫耳が付いていた。
「猫耳!? カチューシャとか?」
「違うよ。僕は猫。シロだよ。」
「私は陽菜。よろしくね。」
シロはちょっと不思議な人で自分の事を猫と言う。
きっと猫になりたいから猫耳のカチューシャをつけているのかな?
シロと話していると心が落ち着く感じがした。時間はあっという間に過ぎて行った。
「そろそろ帰らないと。おじいちゃんが心配するし。」
「そうだね。今日の事を誰にも言っちゃダメだよ?」
「なんで?」
「猫耳のつけた人はいないでしょ?」
「確かに……。ま、また会えるよね?」
「そうだね。夕方だけ。夕方だけならいいよ。」
「ほんと?じゃあ、あの桜の木の下で待ち合わせね?」
私は桜の木を指さしながら言った。
「わかった。」
階段を何段か降り、後ろを振り返るとシロはもういなかった。
夕方というのにまだ明るく、寄り道をしようと考える。
「神社にでも行こうかな? 高台にあるから景色が綺麗なんだよね。そこでクッキーを食べよう。」
角度がある階段は高校生の私でも辛く、神社に着く頃には息が上がっていた。
「大丈夫?」
「だ、大丈夫です。ありがとうございます。」
しゃがみこんでいた私に手を出してくれた。
手を取り、顔を見ると、頭に猫耳が付いていた。
「猫耳!? カチューシャとか?」
「違うよ。僕は猫。シロだよ。」
「私は陽菜。よろしくね。」
シロはちょっと不思議な人で自分の事を猫と言う。
きっと猫になりたいから猫耳のカチューシャをつけているのかな?
シロと話していると心が落ち着く感じがした。時間はあっという間に過ぎて行った。
「そろそろ帰らないと。おじいちゃんが心配するし。」
「そうだね。今日の事を誰にも言っちゃダメだよ?」
「なんで?」
「猫耳のつけた人はいないでしょ?」
「確かに……。ま、また会えるよね?」
「そうだね。夕方だけ。夕方だけならいいよ。」
「ほんと?じゃあ、あの桜の木の下で待ち合わせね?」
私は桜の木を指さしながら言った。
「わかった。」
階段を何段か降り、後ろを振り返るとシロはもういなかった。