退屈で白黒な毎日の中、ぴかりんとの会話はわたしの心を潤わせてくれた。もしも彼女が同じクラスにいたら、わたしたちは親友になっていたと思う。そのくらいに波長が合った。文字だけで波長なんて分かるわけないと思われるかもしれないけれど、多少は分かる。会ってみたら違ったということもこの世の中にはたくさんあるのだろうけれど、きっとぴかりんとわたしは、実際に会ってもそのギャップに苦しむことはないんじゃないかと思うのだ。
わたしたちに共通の話題はそんなになかった。ぴかりんはアニメが好きという感じでもなかったし、メイクやファッションに興味があるという風でもない。それでもわたしたちはたくさんのことを話した。天気のこと、空の色のこと、学校の出来事に好きな食べ物のこと。時には「人間はどうして生まれるのか」なんていう哲学的な話までした。ここまで深く話せた相手は、今までに出会ったことがない。わたしにとってぴかりんは、親友そのものだったのだ。
ホイル大佐は、ネットの世界は所詮作り物だとそう言った。だけどぴかりんのアカウントを操る人は電波の向こうに確かに存在していて、サリ子を操るわたしと直接にやりとりをしている。それは決して作り物なんかではなく、現実だ。
わたしたちに共通の話題はそんなになかった。ぴかりんはアニメが好きという感じでもなかったし、メイクやファッションに興味があるという風でもない。それでもわたしたちはたくさんのことを話した。天気のこと、空の色のこと、学校の出来事に好きな食べ物のこと。時には「人間はどうして生まれるのか」なんていう哲学的な話までした。ここまで深く話せた相手は、今までに出会ったことがない。わたしにとってぴかりんは、親友そのものだったのだ。
ホイル大佐は、ネットの世界は所詮作り物だとそう言った。だけどぴかりんのアカウントを操る人は電波の向こうに確かに存在していて、サリ子を操るわたしと直接にやりとりをしている。それは決して作り物なんかではなく、現実だ。