「広紀の彼女とか?」

「いや、俺の彼女」

「えーー!」

「うるさいな」

俺は右側の耳を押さえた

「えー、何何?祐紀くんの彼女?」

愛羅のあとから女子4人が歩いてきた

「久しぶり」

「久しぶり」

「広紀に会えるの?」

「あっ、バスのところで待とうかなって」

「おっ、会えるのならみんなで行こうぜ」

みんながゾロゾロと体育館を出た

「あずさ、人が多いから……」

「ありがとう」

俺はあずさの肩を抱いて階段を降りていく


愛羅にその様子をじっと見られていたのを知らずに


広紀から連絡が入る

「バスに乗る前に時間を少しとってくれるって」

俺は男友達にそう言って暫く話していた


あずさが広紀が走ってくるのにいち早く気づき祐紀の腕を軽く引っ張った

「ん?」

「広紀くんが来たよ」



「おーい!」

「広紀めっちゃ嬉しそうだな(笑)」



走ってきた広紀は祐紀の隣にいたあずさに抱きついていった

「あずちゃーん!来てくれたんだね、嬉しい〜」

「お、おめでとう」



「おい、祐紀?いいのか?祐紀の彼女だよな」

「そうだよ……はぁ、広紀、あずさから離れて」


「俺、頑張って勝ったよ、ちゅーして?」

「やだ!」