「また前髪が目にかかってるよ?あれから切ってない……」

あずさに告白をしてから次の日2人は同じ日に髪を切った

中学の部活ぶりに前髪を短くしてあげていたが願掛けじゃないけど上手くいっていることで前髪は伸ばしっぱなしになっていた

「あずさも髪伸びたよ」

俺は後ろから手を回しあずさの髪を触る

「そうね(笑)冬になってきたら首が寒くて」

体育館のプラスチックの椅子で俺達は何をイチャついてるんだ

後ろに座っていた人はどう思っただろう……



試合開始の笛が鳴るとあずさは祐紀の方を見た

祐紀の顔が変わった……

ラリーの間祐紀の手は太ももの上でリズムをうつように動いていた

展開を予想してるのか、私にはわからなかったが口数も少なくセットが終わるまで無言だった

広紀くんの試合はさすが決勝戦だけあってフルセットになり広紀くんの高校は僅差で優勝した


「よかったね」

「うん!」



あずさと手を取り合って俺は喜び広紀の携帯にメッセージを残した

「広紀くんに会えるの?」

「わからない、メールは送ったから返事を待とう」

「どこで待つ?」

「とりあえず体育館の入口で待ってようか」

「うん」

あずさと席を立った