「風呂沸いたから順番に入って……ってまだ横になってるし……」
「母さんね、あずちゃんに会いたい……」
「広紀?また何か言った?」
「いや〜可愛い子……」
俺は床に座った
「会ってどうするの?」
「祐紀を変えた子を見たい!」
「変えた?別に何も変わってないよ」
「いやー祐紀が部屋に連れ込むくらい好きな子が出来たもんね!(笑)男になったよ、うん、ひと皮むけた」
「広紀ーー!」
俺は広紀の口を塞ぎに飛びかかった
「ハハッ、久しぶりの兄弟喧嘩だわ」
「こんなん喧嘩でもないし……ばあちゃんも会いたがってるから……あずさに言っておく……」
俺はそう言うと部屋に上がった
今日は疲れた
俺はベッドに横になった
はぁ、広紀が帰ってくるとうるさい……
ベラベラ喋りやがって、でも……母さん嬉しそうだったな
たまには賑やかなのもいいか……
ん?あずさの忘れ物か……
枕の下に髪留めが置いてあった
そうだあずさと寝た時、痛いからって外したんだった
“髪留め忘れてる ”
暫くすると返事が返ってきた
“ ごめん、忘れてたね、気づいてなかった”