広紀が帰ってからあずさとデザートを頼んだ

「双子でも雰囲気が全然違うね(笑)」

「よく言われる……広紀の明るさと話の上手さは羨ましいと思うかな」

俺は自分のアイスクリームをスプーンであずさの口に持っていく

大きく口を開けてくれた

「そう?私は祐紀の方がいいよ(笑)美味しい……多分昔から比べられてきたとは思うけど、祐紀の良さがあるからね」

「嬉しい、ありがとう」


あずさは大丈夫だと思った



店を出てから街をブラブラ歩いてゆっくりとした時間を過ごせた

あずさを駅まで送り家に帰ると広紀はまだ帰っていなくてばあちゃんが家にいた

「おかえり、祐紀」

「ただいま、今日母さんは遅くなるの?」

「いや、広紀がばあちゃんの料理が食べたいって聞いたから来たよ」

「何だよ、俺だけ連絡なしかよ」

「おや、そうだったのかい?」

「うん……」

「ばあちゃんの為に家にいてあげてと言ってくれた彼女に会いたいね〜」

「あっ、うん、近いうちに会わすよ、待ってて」

「おはぎでも作ろうかね」

「うん!」