「腹へったんだけど、飯食った?」

「まだ、これから食べに出る」

「一緒に行こう、あずちゃんいい?」


あずさはコクンと頷いた

「あの、よく似てるけどもしかして双子?」

「うん、そう俺達双子(笑)あっ、荷物を部屋に置いてくる」

広紀は階段を下りていった


あずさが立って鞄を持つ

「あずさ、ごめんな」

あずさの頭を持っておでこにキスをする

近づいたあずさの心臓はドクドクと早かった



「どうした?」

「ゴミ箱……ごめんね、気づかなくて……恥ずかしい」

「俺こそごめん、あずさが悪い訳じゃないし、行こう」

「うん」


俺達はずっと手を繋いで歩き、少し前を広紀が歩いていた

話かける時は後ろを向き、仲いいね~などと笑っていた

あずさにも話しかける広紀はファミレスまでの道のりであずさの緊張がほぐれるくらい気さくに話し、あずさにも笑顔が出てきた

俺にはないコミュ力だ

昔から誰とでも仲良くなれるところは少しだけ羨ましい

あずさは渡さない……繋いでいる手をぎゅっと握った