「祐紀、服取って」
床に脱いでいた2人の服を取り急いで服を着る
「母さんは夕方まで仕事のはず」
「おばあちゃん?」
「いや……とりあえず下りてくる、着替えてて」
俺は服を着て1階に下りていった
ガチャガチャと鍵を開ける音がして玄関が開く
「おっ、何だよ、居たのかよ」
「び、びっくりした、広紀(ひろき)か……」
「今週、帰ってくるって母さんに言っといたんだけど?」
玄関に座ってシューズの紐を外す
「祐紀、この靴母さんの?」
キチンと揃えて脱ぐあずさだから逆に母さんのものじゃないとすぐわかる……
「いや、母さんは今日は仕事……」
「じゃあ、どういう事?」
「彼女が来てる」
「彼女?お前……もう……」
「うん、いい子だよ(笑)」
「会わせろよ」
広紀は鞄を玄関に置いたまま階段を掛け上がった
「ちょ、ちょっと待てよ!」
バタンと部屋のドアを開けた
「こ、こんにちは」
あずさはベッドから下りて床に正座をしていた