4人で教室に戻ると織田が京弥に詰めよっていた
「何で行かしたのよ、あずがかわいそうじゃん」
「いや、それはやっぱり向こうもちゃんと言いたいことはあるだろうし……」
「阿部っちが間に入ったんなら聞いた時に彼女がいるよって言えばよかったのに」
今回は京弥から時間と場所を聞いたのだ
京弥の友達からのお願いだった
「どうした?」
「あー、何でお前を行かせたのかって」
「だってね、藤井くんが教室を出て行った時にあずが後ろ姿を見てたの、告白だねって小さな声で言ったもん」
俺は教室を見回した
「あずさは?」
「飲み物買ってくるって出て行った、だから阿部っちに本当に告白か聞いてたの」
「祐紀、もう俺達にもバレた事だし、公表すれば?」
一緒に教室に戻ってきた友達が言った
「そうだよ、そうすれば祐紀への告白も減るだろうし平野も安心するよ」
「京弥が断るから祐紀にって女子も絶対いるだろ?」
「俺と祐紀は全然タイプが違うぞ?」
「でも、顔だけだったら?」
「……それは……わからないけど」