「何で私がここにいるってわかったの?偶然?」

「部屋にいたら京弥から連絡もらった、ロビーに座ってたって……」

「阿部くんには会ってないよ?」

「見かけて連絡をくれたんだと思う、あずさは何で1人でいたの?」

「うーん、鈴はまぁいなくて後の子は恋バナが始まったから、出てきちゃった」

「参加しなかったんだ」

「だって……どこまで、どう言っていいかわからないし、鈴にまだ話してないのに他の人に先に言うのはちょっとね」



俺はあずさの前に手をだした

「はい」

「何?」

「手つなご」

「……」

「早く、人が来るよ」

あずさがそっと右手を出してきた

小さい手を恋人繋ぎにしてしばらく外を眺めた

「1つ思い出が出来たな」

「うん」

ギュッとあずさは握ってくれた

「最終日のカフェ、楽しみね(笑)」

「そうだな、京弥をひっぱっていくからな(笑)」

「鈴にはその時に話そうと思ってる……」

「自分で言える?無理だったら俺が言うよ?」

「大丈夫だと思うけど様子みてフォローしてくれるとありがたいかな」

「うん!」

「部屋に戻るね」

「うん、先に帰ってて」

あずさは俺に手をふり部屋に戻った