担任の先生が来てHRが始まった
「修学旅行のパンフレットを配るぞ〜、明日中に班を決めてくれな」
火曜日の夜あずさに電話をした
「旅行の班、一緒になれなかったな」
「そうだね、男女の組み合わせはクジ引きだったし」
「自由時間は最終日か……その時にカフェに行く?」
「うん……あの……2人で?」
「あずさは織田に話したの?俺達のこと」
「……まだ」
「それは俺への返事がOKじゃないってこと?俺と付き合えない?」
俺は直接会って返事を聞きたいなんて思ってたくせに、つい聞いてしまって焦りながら少し早口になってるのが自分でもわかった
「あっ、そういうんじゃなくて……」
「強引過ぎた?」
「……恥ずかしいの」
「カフェで俺に話しかけてくれたのはあずさだよ?」
「友達は大丈夫……私、付き合ったことがなくて」
「今まで通りで楽しいんだからそんなに構えなくてもいいのでは?」
「……そっか、わかった」
「俺ね、きっとお前が思ってるよりあずさの事が好きだよ」
「ありがとう……だけど……お願いがある」
「ん?」
「お前って言わないで欲しい……藤井くん……祐紀には使って欲しくないかな、ごめん、わがまま言った」
「わかった、もし言ったら注意して」
「うん、ごめんなさい」
申し訳なさそうにあずさは言った