昨日の俺は何度もメールを打ち直してボタンを押そうとしたが結局出来なかった

付き合ってくれるのか……

その返事を聞きたかったし、多分前日の感じなら大丈夫だと思うけど怖かった

文章はいくらでも嘘が打てるし、表情も見えない

表情が見えても演技ができる人もいる

それは中学の時に体験していた

嫌な記憶だ……



みんなの話を聞きながら始業時間まで話をしていると俺のメールの音が鳴った

あっ、やべぇ、もう電源切っとかないと……

メールを開くとあずさからだった

“ 藤井くんも髪切ったんだね”

俺はあずさの席に目を向けた

目が合いお互いが笑った……


さっきいた友達はいなくなっていた

“考えることが一緒だったね、あずさ!祐紀の漢字はコレだよ、覚えた? ”

“ごめん、癖になってる、覚えた! ”

あずさは口に手を当てて笑っていた


“ 電源切るね、またー”

俺は電源を切ってポケットにしまい自分の席に戻った