ピピッピピッ
せっかくいいところだったのに俺の携帯のタイマーが鳴った
「時間切れだ、ごめん、家庭教師のバイトが今日に振替になってたんだ、残念だけど帰らなきゃ」
「あっ、わかった……」
あずさは俺からゆっくり離れた
離れると胸の辺りがすーっとした
あずさの頭のぬくもりが消えていくのがわかった
体温のぬくもり……いいな……
「また、月曜日にな、パンケーキご馳走様、また作って」
「うん、来てくれてありがとう」
最後に恥ずかしながらもニコッと笑ってくれた
俺は玄関を出た
小さくガッツポーズをした俺は大事な事を忘れていた
あずさからの付き合う返事をもらってない!!
それに好きって言葉も………
思い返してみると俺もあずさからの指摘通り自分の気持ちをちゃんと言えてないし、キスだって一方的にしただけじゃん
ヤバイかな……はぁ、月曜日どんな顔していいのかな〜
まぁ、また2人で話すか……
あずさ……あずさ……
呼びなれない
あっ、勝手に呼び捨てにもしてたし
俺は頭を掻きながら家へ帰った
何か……変えたい……