「ねえ、その甘えたは天然?演技?」
「うん?どっちも違うよ」
「この間からちょくちょく匂わせてくるでしょ?」
「何を?」
「女子が喜ぶような事……」
「ん?」
「気づいてないの?天然じゃん(笑)」
真っ赤になった頬を手であおぎながらパタパタとしている平野を可愛く思い少し意地悪を言ってみたくなった
「わかんないよ、じゃあ平野が喜んだ事を俺に教えて?」
「えー私が?」
「うん!だってそう思ったんだろ?」
俺は平野の顔を覗き込んだ
「近いよ(笑)恥ずかしい、見ないで……」
近づいた俺の肩を軽く押す
「じゃあさ……顔を見ないから教えてよ」
俺は平野の小さい身体を軽く抱きしめた
「ほら、顔は見えないだろ?」
俺の胸にこもった声で反撃してくる
「……っもう、天然タラシじゃん」
「気の強い人も俺は好きだなぁ(笑)」
俺の腕の中にすっぽりおさまって時間にして1分くらいだろうか、沈黙になる