平野は俺が話をしなくなったので顔を覗き込んできた
「どしたの?」
「んー、京弥にさ、カフェの良さをわかってもらおう」
「どうやって?」
「自由時間にカフェで食事しよう!」
「でも、同じ班になれるかどうか……」
「選べるなら同じ班になれるように説得する」
「阿部くんを説得なんて出来るの?」
「……多分?」
「何?(笑)多分て」
京弥を説得かー、いや、大丈夫だろ
ピンポーンとインターフォンがなった
ちょっと待ってね、と言って玄関に向かう
あっ、お皿下げよ
俺は食べ終わったお皿をダイニングに下げに行く
玄関からパタパタと戻ってきた
「あっ、ごめんね、ありがとう」
「うん、ご馳走様、また何か作って欲しい」
「(笑)もちろん」
「……あのさ」
話しかけた俺は気持ちを整理しようとしていた
友達でいるか、付き合うか
平野は俺の持ってきたお土産を開け始めた
「きゃぁ〜」
「な、何?びっくりした」