ピンポーン

玄関からひょこっと平野が顔を出した

「(笑)どうぞ」

「お邪魔します」

リビングに通された

「座ってて、持ってくるね」

「あっ、これどうぞ」

「えー、別によかったのに、ありがとう(笑)」


俺は言われた通りソファーに座った

「藤井くん、飲み物は何にする?」

少し離れたダイニングから声がした

「コーヒーをブラックでお願いします」

「(笑)何でいきなり敬語?かしこまりました〜」


こういうやり取りも楽しい

パンケーキが運ばれてきた


「わっ!めっちゃ美味そう」

「食べて、食べて〜」

「いただきます」

平野に顔を見られる

「何?恥ずかしいんだけど?」

「えっ、感想が気になって?(笑)」

「そんなに見られると食べれないし」


フワフワのパンケーキを口にいれた

「うまっ!」

「ほんと?」

「うん、何かほどよい甘さでちょっと酸味もあって、うまーい」

思わず大きな声を出してしまい俺はまた自分の口を塞いだ