時刻は5時を過ぎていた
みんな意外と教室に残ってお喋りしてるんだなという感想だった
俺は鞄を持って教室のドアに向かった
平野と目が合い
「行こうか……」
「うん!」
笑って返事をしてくれた
恥ずかしいのか、遠慮してるのか、誰かに見られるのが嫌なのかわからないまま俺の少し後をついて来る
そのままカフェに到着した
ドアを開け後ろにいる平野の方を向くと少し小走りに寄ってきてドアを通る
「ありがと」
と小さい声で言ってくれた
奥に案内されて2人掛けの席に座る
「リニューアルする前は来たことある?」
「うん、鈴と来たことあるよ」
「何を食べたの?」
「シフォンケーキだったかな、前はショートケーキが主だったの、カフェっていうかケーキ屋さんで店内でも食べれるっていう感じ」
「成程」
「何にしよっかな〜、今食べたら夕食が入らないしね(笑)」
「食べたいもの頼んでいいよ、俺が食うし」
「そうね、じゃあサンドウィッチにする、一緒に食べよ!」
平野は必ず手を合わせる
「いただきます」