「なんか、スーツも着こなしてかっこいいね」
家で会った時は当然ラフな格好で、ノーメイクだったからスーツを着て化粧も髪もばっちりな母親を見てあずさはびっくりしただろう
母親が奥から出てきた
「祐紀がね、バレンタインのお返し、何がいいかなって相談してきたから、アクセサリーでもあげればって話したのよ」
「そんな、高いものはまだ私には早すぎます」
「値段はね安いものもたくさんあるのよ、学生さんのカップルとかペアリングを買いにくるぐらいだから」
確かに店の中には学生も多かった
「まあ、私が店に連れてきてって言ったんだけどね、これを見て」
指輪のデザインが書いてある紙があった
「可愛い」
「でしょ?うちはそんなに高級品じゃないし、モールに入ってるから家族や学生もたくさんくるのよ」
「はい」
「祐紀もあずちゃんが多分遠慮するって言ってたの」
「あずさは甘えないからな」
「甘えるとかの問題じゃなくて……」
「わかってる」
俺はあずさの頬を触った



