「あのさ、今自分が何を言ってるかわかってる?何でここで阿部っちが出てくるの?」
「わからない……涙で傷がしみて痛いし目あけられないし……痛い……」
バッグからハンカチを出して大輔くんの目のまわりを押さえる
「ちょっと落ち着こ、家の人は?」
「法事」
「目、開けれる?」
ゆっくりと大輔くんは目を開けた
綺麗な鈴の顔が見えた
「綺麗……」
「(笑)ありがと」
「ずっと見ていられる」
「ありがと」
「一目惚れだった」
「うん」
「好き」
「うん」
「会えなくてごめん」
「うん」
「でも最初にマメにするって言っちゃったから」
「そうだね、それがきっと大輔くんを困らせちゃったんだね」
「ごめん」
「謝っちゃうんだ(笑)」
「部活を引退したらもう一度告白させて欲しい」
「わかった……怪我を早く治して最後の大会に悔いのないように頑張って欲しいな」
私は大輔くんの顔の傷にそっと触った
「うん、頑張る」
「じゃあ、私帰るね」
「待って」
大輔くんは階段を走ってあがりすぐに降りてきた
「チョコのお返し」
「ありがとう」
鈴が帰っていった
はぁと玄関で座り込む大輔がいた



