カレンは、ネコちゃんの代わりにギャレットへお礼を言いに行ってからも、ちょくちょく喫茶店へ通っていた。

喫茶店は雰囲気がよく、落ち着くことができた。

「こんにちは。」

「あっ!今日も来てくれたんですね!」

「ええ、ここに来たら仕事の疲れも忘れることができます。」

「そうですか!それは良かった!だけど、メイドの仕事も大変なんですね……。」

「はい。しかも昨日から私は昇格して、メイドを取りまとめる『総括メイド』になったんですよ。

だから、余計に大変なんですよ。」

「へー、凄いですね。おめでとうございます。」

「ありがとうございます。」

「でも、どうして昇格したんですか?」

「それは、国王陛下を毒殺しようとしたとして捕まっていたティム様の疑いを晴らして、真犯人を捕まえた功績を認められて昇格できたんです。」

「そうでしたか!良かったですね!

でも、まさか毒殺しようと企てたのがレオ殿下だとは思いもしなかったです!」

「そうですよね……。」

「国王陛下の体調は、大丈夫ですか?」

「はい!だいぶ良くなってきたみたいですよ!」

「そうですか!それは良かったです!」

「じゃあ、そろそろ失礼させていただきます。」

「あっ!ちょっと待ってください!

昇格祝いに、これを持って行ってください!

試作品のプリンなんですけど、けっこう自分的には自信作なので、良かったら家に持って帰って食べてください。」

「ありがとうございます!嬉しいです!」

「また食べた感想を聞かせてください。」

「はい!分かりました!」