ペイジがグレゴリーと共犯してやったと自白したと伝えると、観念してグレゴリーも白状した。

手口はこうだ。

ウェイターが出来上がった食事をワゴンに乗せて部屋に運んでくる時に、ペイジが偶然そこを通りがかった風を装い、歩いていき、大げさにつまずいた振りをする。

ウェイターが大丈夫か心配してペイジに近づいて、ペイジにかまっている時に、グレゴリーが素早く食事に毒を盛った。



「私は、知らない!!あの二人がデタラメを言っているだけだ!!」

「そんな……!!!お父様!!!息子である僕を見捨てる気ですか!?」

「そうよ!!そうよ!!私たち、二人だけでやったことにする気!?」

「お父様……あまりにも酷いです……。

あなたの言う通りにやった!!

なのに、あなたはとぼける気か!!!」

「何をあの二人は言っているんだい。

第一、私はあの日に国王陛下がティム君と食事をすると言うことを知らなかったんだ。

知らないんだから、二人に指示することは無理だろう??」

「とぼけても無駄よ!!!

ここに国王陛下がティム様と食事をするということをあなたに喋ってるのを見たという証言者がいるわ。」

「なんだと!!そんなはずは……。

??一体、証言者はどこにいるというのだ?

分かったぞ!!はったりだな!

適当なことを言うんじゃない!!!」

「いますよ。あなたの目の前に。

この可愛いネコちゃんが証言してくれるわ!!」

「ワハハハ!!!何をバカなことを言っているんだ!!

頭でもおかしくなったんじゃないのか?」

「いいえ。私の頭は、おかしくないですよ。

みなさん、聞いてください!!

私が手に持っているこの石は、不思議な力を持っているんです。

石を持っている人間が、誰かと握手をすると相手の心の声が聞くことができます。

それは人間だけでなく、ネコの心の声も聞くことができます。

実際にやってみましょう!

王妃殿下、この石を持ってください。

そしてこのネコちゃんの肉球を触ってみてください。」



(国王陛下がティムと食事をするということを、国王陛下の弟に喋っているのを見たニャ。)



「聞こえたわ!!

確かに、このネコは国王陛下がティムと食事をするということを、国王陛下の弟に喋っているのを見たと言っているわ!!」



ざわざわ。ざわざわ。

「なんだって!」

「それは本当か!?」

「私にも、ネコの心の声が聞こえるのか試させてくれ!」

「私も、試してみたい!!」

みんな、かわるがわるネコの声が聞こえるのか試した。

「聞こえるぞ!!確かに、このネコは国王陛下がティム様と食事をするということを、国王陛下の弟に喋っているのを見たと言っているぞ!!」





「これでもう、言い逃れはできないわね!」

カレンは、勝ち誇ったように言った。



「待ってくれ!ネコを信用して良いのか??どこの馬の骨とも分からぬネコを信用などできるものか!!!」

「あーら、それは聞き捨てならないわね。レオ殿下。」

「あなたは、エマ殿下!!それは、どういうことですかな?」

「これは、私が飼っているネコなのよ!!

今、あなたは、私の可愛がっているネコを侮辱したわね!!

私の可愛がっているネコが、嘘をつくわけがないわ!!」

こうして、国王陛下の弟であるレオ殿下は捕まった。