「「ねぇ!!アリア嬢話聞いてる?」」
「えっ!?」
「どうしたの、ボーとして。」
「ごめんなさい。学園での生活のこと思い出しちゃってた。」
ハンプトン子爵令嬢は、そういえばタナカさん達と楽しく過ごしてたんだったと思い出した。
「なんでまた、今そんなこと思い出したの?」
「それは……、学園での生活が辛くて苦しかったの。……だから、私は今こんなに良い仲間に囲まれて、幸せで良いのか?って不安になってしまったの。今までこんな、みんなで楽しく過ごすこと無かったから……。」
「そうだったの……。ごめんね……。余計なこと聞いちゃって……。」
「いや、良いのよ。私こそ、楽しい雰囲気を壊してしまって、ごめんなさい。」
「いや、アリア嬢が謝ることないよ。私が悪いんだから。」
田中さんは譲らない。
「いえ、私が悪いのよ。ごめんなさい。」
ハンプトン子爵令嬢も譲らない。
「いや、私が悪いのよ!」
「いえ、私が悪いのよ!」
「いや、私が!!」
「いえ、私が!!」

「「じゃあ、私が!!!」」
ペリゴール侯爵令嬢が手を挙げた。

「「どうぞどうぞ!!!」」
田中さんとハンプトン子爵令嬢がペリゴール侯爵令嬢に譲った。




「……なんなのこれ?」
アベラード卿が呟いた。