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side 蓮
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電車に揺られながら、自分の隣で無防備に眠る結衣。
その髪に……、頬に触れたいという気持ちが湧いてしまい、無理やり視線を引き剥がす。
心を許している証なのだろうけれど、男の隣で眠るのはどうかと思う。
そのうち、電車の揺れでこちらに倒れてきてしまい、結衣の頭が僕の肩にもたれかかってきた。
一瞬、頭が真っ白になる。
花のような甘い香りと、柔らかな感触……。
ハッと我に返ったとき、斜め前の座席にいる千尋が意味深な笑みを浮かべて、こちらを振り返っていることに気づいた。
からかわれていると思い、無視を決め込む。
それでもまだ視線を感じるので、軽く睨んでやると、千尋は笑いをこらえながら前に向き直った。