アームを自由自在に動かし、「ここだっ!」と思いっきりボタンを叩くと景品に向けて下がっていき、クマの首から足を覆うようにアームは落ちた。
いい位置だ。
だが案の定、景品を上部へ引き上げている途中にアームはクマを離してしまい落下してしまう。
「えー!なんでよ!でも今度は失敗しないんだから!」
しかしその後立て続けに四回失敗してしまう。
もう一回、もう一回とねだられ僕は千円札を両替した五百円玉をその都度渡していく。
彼女はすっかりのめり込んでいて、一歩も引く気がないように思えた。
このままでは僕の財布が枯渇してしまう。
「な、難しいだろ?違う所にいこう」
「やだやだ!これがいいのっ!リョウ君やって!」
「えー・・・」
背中を押され、僕は無理やり操作盤の前に立たされる。
こうなったら逃がしてくれないだろう。仕方がない。
あまり長くやりたくないので今度は百円玉を一枚入れ、入金した際流れる電子音を確認した後アームを動かしていく。
操作する人がユリナだろうと僕だろうと、結局結果は変わらないだろう。
彼女と同じようにクマの首と足の隙間を狙ってボタンを下げる。
どうせダメだろう、アームががっしりとクマを掴み上へ引き上げていき、やっぱりアームは途中でわずかに開いてしまう。
「ほら、やっぱり無理だよ・・・あれ?」
クマは落下していなかった。
アームは完全にクマを手放しているのに、まだ空中に浮いているのだ。
なんでだ?と目を凝らすとクマのしっぽについているタグがアームの先端に引っかかっていたのだ。
そのままアームは穴の方へと移動していき、途中振動でタグが外れクマが落下するものの穴の中に入るには十分すぎる距離だった。
クマは穴の中にストンと落ち、取り出し口にゴトンッと音を立てて落ちてきた。
なるほど、こうやって取るのか。
しかし次にやれと言われてできる確率はほぼないだろう、奇跡だな。
いい位置だ。
だが案の定、景品を上部へ引き上げている途中にアームはクマを離してしまい落下してしまう。
「えー!なんでよ!でも今度は失敗しないんだから!」
しかしその後立て続けに四回失敗してしまう。
もう一回、もう一回とねだられ僕は千円札を両替した五百円玉をその都度渡していく。
彼女はすっかりのめり込んでいて、一歩も引く気がないように思えた。
このままでは僕の財布が枯渇してしまう。
「な、難しいだろ?違う所にいこう」
「やだやだ!これがいいのっ!リョウ君やって!」
「えー・・・」
背中を押され、僕は無理やり操作盤の前に立たされる。
こうなったら逃がしてくれないだろう。仕方がない。
あまり長くやりたくないので今度は百円玉を一枚入れ、入金した際流れる電子音を確認した後アームを動かしていく。
操作する人がユリナだろうと僕だろうと、結局結果は変わらないだろう。
彼女と同じようにクマの首と足の隙間を狙ってボタンを下げる。
どうせダメだろう、アームががっしりとクマを掴み上へ引き上げていき、やっぱりアームは途中でわずかに開いてしまう。
「ほら、やっぱり無理だよ・・・あれ?」
クマは落下していなかった。
アームは完全にクマを手放しているのに、まだ空中に浮いているのだ。
なんでだ?と目を凝らすとクマのしっぽについているタグがアームの先端に引っかかっていたのだ。
そのままアームは穴の方へと移動していき、途中振動でタグが外れクマが落下するものの穴の中に入るには十分すぎる距離だった。
クマは穴の中にストンと落ち、取り出し口にゴトンッと音を立てて落ちてきた。
なるほど、こうやって取るのか。
しかし次にやれと言われてできる確率はほぼないだろう、奇跡だな。