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 広大な樹海の上に広がる空は、夜を迎えて薄暗くなっていた。太陽はとっくに沈んでいる。しかし惑星ピティスと五つの月が空に鎮座する、アゲイトと呼ばれるこの世界では、夜になっても暗闇は訪れない。真の闇が訪れるのは、アゲイトがその周囲を回っている惑星ピティスと、同じようにピティスを回っている五つの月や太陽も沈んでいる時だけだ。この夜の、アゲイトの樹海の空も、ピィティスが輝く明るい夜だった。鳥の声も聞えない。この樹海の鳥たちの多くは、昼間活動する種類の鳥なのだ。ピティスの光の中で、アゲイトの大きな大陸に広がる樹海は静まり返っていた。銀色の羽毛に頭には赤いの冠毛、長い尾の付け根に金色の飾り羽根が二つある二羽の巨大な鳥達が、樹海の空に姿を見せるまでは⋯⋯。樹海の夜を恐れぬ銀色の巨鳥達は薄暗い樹海の上空を、滑るように飛んでいく。
二羽の巨鳥はそれぞれ背中に人間を乗せ、樹海上空を並んで飛んでいた。ピティスの光を受けて、巨鳥のたなびく金色の飾り羽がきらりと光り、その光がこの銀色の巨鳥に乗る二人の顔を照らしだす。木の葉と同じ緑の服と、緑の頭をすっぽり覆う緑の帽子を被った若い男女の顔を⋯⋯。
「カーネリア!」
巨鳥に乗った男は、並んで飛んでいる巨鳥に乗る女に声を掛け、片手で合図を送る。女はそれに答えて頷き、手に持った綱を操った。女の手に握られた綱は、巨鳥の首から胸に掛けて装着された騎乗具に繋がっており、綱を通じて人間が巨鳥を操れるようになっている。巨鳥は綱の動きを感じ取り、人間の指令どおりの動きをする。
[そこの樹の枝に止まって]
それが人間達の指令だった。二羽の巨鳥は大きく羽を動かすとゆっくりと降下し、ひときわ大きな樹の枝に止まる。樹とは言っても小さな山ほどの大きさがあり、中には幹や枝が石になりかけている巨樹もある。想像もできないほど遠い昔に栄えた樹木の子孫達……そんな樹木が幹から水平に伸ばした、とてつもなく太い枝に鳥たちは二羽並んで止まったのだ。此処は樹海の中でも深緑と呼ばれる中心部、他の人間達が入ってこられない、鳥使い達だけが住む場所だ。この深緑を自由に移動できるのは、銀色の巨鳥に乗った鳥使いだけ。そしてその奥に、鳥使い達が大切にしている聖なる場所、聖域がある。巨鳥達が大きな樹の枝に蹲ると、人間達は鳥の背からひらりと飛び降りる。
「さあ、ここで少し一休みしよう」
男の方が被っている帽子を頭の後ろに下ろしながら一息深呼吸をして、同じように鳥の背から降りてきた若い女に話し掛ける。首のあたりで衣服と繋がっている帽子は、男の背中にだらりと垂れ下がり、その後から短く刈った黒い髪の毛が見えた。
「そうね、一休みして、これからどうするか決めましょうか」
カーネリアと呼ばれた女鳥使いも帽子を外し、大きく息を吸った。帽子から流れ出た女鳥使いの、肩までの長さの束ねた髪も男と同じ黒……それは、彼等が属している一族の目印でもあった。彼ら黒髪の一族は、樹海に住む鳥使いの一族と呼ばれていた。遠い昔に空の彼方から虚空を行く乗り物でこの世界に来た人間達の子孫で、美しい金色の飾り羽根を持つ銀色の巨鳥ベヌゥと、樹海の空を飛び回れる人間達だ。他の人間が入れない樹海の奥深くまで行くことが出来る者、それが樹海の鳥使いだ。
鳥使いは巨鳥を扱う特殊な能力のために他の人間達からは重宝がられ、また恐れられてもいた。樹海周辺部の町に住む、やはり空の彼方から来た人間の子孫である人々は、鳥使いの力を必要とする時には、普段は樹海で集めた品物で商売をしている彼らに恐る恐る用事を頼む。そして鳥使いはそんな用事を引き受け、昔から決められたしきたりに則って謝礼を受け取る。こうして彼らは何代にも渡って樹海の外の人間達と上手く付き合い、自分達の生活様式を守りながら、樹海の厳しい環境の中で生き延びてきたのだ。しかし今、そんな彼らを震撼させる事件が起きていた。彼ら鳥使いが、外部の者の目に一切触れさせずに守ってきたはずのベヌゥの卵の一つが、事もあろうに何者かに盗まれてしまったのだ。それも奇妙な、空飛ぶ機械に乗った人間に。
この出来事はたまたま事件を目撃した鳥使いにより、すぐに鳥使い全員に知らされた。鳥使い達はどんなに離れていても、お互い意識を通じ合わせる能力を持っている。卵が盗まれるのを見た鳥使いジェイトもその能力を使い、他の鳥使いに事件の情報を送ったのだが、卵泥棒を追っていたジェイドはパートナーのベヌゥ共々、消息がわからなくなってしまった。そこで卵とジェイドの捜索隊が急いで結成され、十数人の優秀な鳥使いが樹海のあちこちに飛んで行った。しかしその捜索隊も未だにジェイドたちを見付けられず、十日以上も樹海上空を飛び、ジェイド達と卵の探索を続けている。
カーネリアとオリビンの二人も、その捜索隊が出発して数日後から捜索隊に加わっていた。しかし二人の賢明な捜索にもかかわらず、卵もジェイドの行方もいまだにつかめてはいない。僅かな手掛かりを頼りに二人は樹海をベヌゥ達と共に飛び回り、ここ一週間はジェイド探しに専念していた。ジェイドを探して一日中樹海を飛び回り、村に帰って少し休んではまだ樹海を飛び回る。その繰り返しだ。だがいくらジェイドを探しても姿を見るどころか、ジェイドの意識をかんじられもしなかった。
「何も感じられないのかい? ジェイドやネフライドの事を」
巨樹の枝にある大きなこぶに腰掛けたオリビンは、心配そうに隣に座ったカーネリアに話し掛ける。やや疲れた顔をしているカーネリアは、しばらく黙った後に小さく頷いた。
「そうなの、何も感じられないの」
「何も?」
「そう……ジェイドの意識を感じたと思っても、すぐにどっかへ消えてしまう」
二人は話し合いながら、そろって溜息をついた。異常な事態だ。鳥使いは鳥使い同士、何処にいても思う相手や鳥達の意識に自分の意識を繋げられるのだが、今度の場合はそれが出来ないでいる。行方不明の鳥使いやベヌゥの気配を、他の鳥使いたちは誰一人、感じられないでいるのだ。しかも鳥使いは、カーネリアの双子の兄弟だ。普通ならカーネリアが気配を感じられないはずはないのだが……。
「ますます心配だな」
「ええ」
二人は巨樹のこぶに腰を下ろすと、暫く黙って身体を休めた。二人の不安を象徴するかのように、空のかなたでは遠雷がきらめき渡った。かすかに雷鳴も聞こえてくる。もう少ししたら、二人がいる場所も雷雨になるだろう。早く鳥使いの村に帰らなければ。
「もうこれ以上探しても見つからないのなら、一度村に帰ってみましょうか」
「そうだね。帰ったほういいだろう」
再び立ち上がったカーネリアに、オリビンは力無く答える。もう何をやっても無駄という気分が二人を覆う。そんな気分から逃れたかったのか、二人の鳥使いは少しの休息の後、再び空を飛ぶ準備をはじめた。二人は座っているベヌゥにそれぞれ跨り、ゆっくりとその巨体を立たせた。そしてベヌゥ達が今まさに飛び立とうとしていたその時、カーネリアの意識に、ある光景が浮かんだ。そしてその光景に戸惑い、慌てて飛び立つ準備を止めた。
「誰?」
カーネリアは自分の意識に浮かんだものに戸惑った。まったく会った事の無い少女の映像が、急に意識の中に入ってきたのだ。茶色い髪の毛の思春期を迎えたばかりの少女……明らかに鳥使いではない。何故かよそ者の少女がカーネリアの意識に浮かんだのだ。
(何故? まさが!)
お互いの心と心が繋がっている鳥使いの間では、遠くにいる鳥使いの姿が他の鳥使いの意識に入ることはよくある。しかし、鳥使い以外の人間の姿が鳥使いの意識に浮かぶなど、めったに無い。思わぬ事態にカーネリアは戸惑い、その戸惑いは自分のベヌゥを飛び立たせようとしていたオリビンにも伝わる。
「どうした、カーネリア」
自分の鳥の動きを静かにさせると、オリビンはカーネリアの様子に注意を向けた。カーネリアと彼女のベヌゥは、凍り付いたようにじっとしている。
「カーネリア」
オリビンがもう一度声を掛けると、カーネリアははっとして、相棒の顔を見る。
「オリビン……おかしなものが心に入って来たわ。鳥使いじゃない女の子が意識に現れたのよ」
「えっ?」
「そう、見知らぬ女の子の光景が見えたわ。鳥使いじゃない女の子がね」
「本当かい?」
「ええ……」
鳥使いの意識に、鳥使い以外の見知らぬ人間が現れる事はめったにない。カーネリアの意識に現れた少女は、果たして何者なのだろうか? 村に帰ってからじっくり探査しよう。鳥使いの村に帰るべく飛び立った二人と二羽のベヌゥの向かう先では、さっきより激しくなった稲光が、雷鳴を轟かせながら踊っていた。嵐がやって来るのは、もうすぐのようだ。
「さぁ、ぐすぐすしないで村へ帰りましょうか」
カーネリアが沈黙を破る。それと同時に、ひときわ大きな雷鳴が樹海に響く。
「それがよさそうだな、この様子では……」
オリビンはそう言うと、雷鳴がした方角の空を見上げた。再び稲妻が光り、鳥使いの顔を照らす。
「あの子が何者なのかは、村に帰ってから考えましょう」
「ああ、そうしょう」
話し合いながら二人は帽子を被り直し、ベヌゥの背中に飛び乗った。鳥使い達はベヌの背の騎乗具に腰を下ろし、騎乗具に付いている命綱を騎乗服のベルトの留め金にひっかけ、身体を固定させる。飛び立つ準備が整い、鳥使いの合図がベヌゥに伝わると、ベヌゥ達は首と翼を空に向けて伸ばした。雷はさらに激しくなり、鳥使いに村への帰還を促す。
「よーし、飛ぶよ」
鳥使いの掛け声と共に、二羽のベヌゥは次々と樹海から飛び立つ。大きな翼がふわりと中に舞ったとき、稲妻が強い光で村に帰る鳥使いの一行の姿を照らし出した。そして鳥の背のカーネリアは一瞬、稲光の中に幻の少女の姿を見たのだった。茶色い髪の毛の、明らかに鳥使いの一族とは違う少女だ。
[あなたは誰なの? 鳥使いの心に入ってくるあなたは……]
カーネリアは少女の幻に向かって心の中で呟き、幻の消えた空へと飛び立って行った。
部屋の窓から見える空は、今にも嵐になりそうな空だ。その空に茶色い髪をした少女は、人をのせた鳥の姿を見た。稲妻が閃く一瞬の明るさの中に、それは姿を見せた。銀色に輝く巨鳥とその背中に乗った人間が、くっきりと夜空に浮かび上がる。それはあまりにも幻想的で不思議な光景だ。そしてそれは、さっき少女が夢の中で見たばかりの光景と同じだった。この日の朝、少女は村の近くにある丘に薬草を採りに行き、怪我をしていた。怪我をし、寝台に伏せって眠りに付いたとたん、銀色の鳥と鳥の背中に乗った鳥使いの夢を見たのだ。
この夢の話を村の誰かにしたなら、おそらくひどく不吉がられるだろう。なにしろその少女の住む村の村人達は、鳥という生き物をひどく嫌っているのだから。そんな中で彼女だけが、何故か鳥達に親しみを感じていた。そして銀色の鳥と鳥使いは、鳥好きの少女の夢に現れ、さらに現実の世界でも、少女の目に触れていた。ほんの一瞬、遠雷の稲光の中に現れただけだったが……。しかしこの夢とも現実とも区別がつかぬ出来事は、小さな村に住む少女が歩む運命を暗示していた。しかし当の少女は、まだその事に気づいてはいない。

二人の鳥使い達が、樹海の中の鳥使いの村に帰ってきた時、雷はまだ本格的な雷雨にはなっていなかった。鳥使い達は樹海で雷雨に会うことを、何とか避けられたようだ。雨はまだ村には来ていない。
空を覆う、厚く灰色の雲から稲光が光るのを見ながら、鳥使い達は彼らが乗っている巨鳥達を、彼らの住む村に着地させる。
彼ら、樹海の鳥使い達の村は、樹海の中の山に造られていた。山腹が全て切立った絶壁になっている、巨大な切り株の様な山の頂上で、鳥使い達は村を営んでいた。植物や生物の多い樹海の中にあってもその山の頂上に樹木は一本も見当らず、植物も少なく限られた作物しか作れない。そんな不毛な場所に鳥使い達の先祖は住み着き、村を築き上げたのだった。広くまっ平らな山の頂上に人間は住居を作って住み、山肌の崖に出来た無数の横穴は、彼らのパートナーのベヌゥ達がねぐらにしていた。村が見えてくるとカーネリアとオリビンは、山腹の横穴の中でも、最も大きい横穴を目指して、ベヌゥ達を降下させていく。山頂から少し下った崖の途中で、ぽっかりと口を開いたその横穴は、入り口の前にかなり広い広場のある人工の洞窟だった。
村に帰還するベヌゥは、まず洞窟の前に広がる広場、離着陸場に降り立ち、蹲って背中の鳥使いを床に下ろす。そしてその場で騎乗具をはずしてもらうか、鳥使いと共に洞窟の中に入って騎乗具を取り外してもらうのだ。そしてその後は、ベヌゥ達の自由時間だ。塒で身体を休めるのも、村の周囲に豊富にある、美味しい果実を啄ばむのも自由だ。
洞窟の中は、ベヌゥ達か身体を休める大きな広い部屋になっていた。光を放つ特殊な石で出来た照明に照らされたその部屋には、床の所々に木の葉が敷き詰められた箇所があり、壁には騎乗具などを引っ掛けておくフックが沢山取り付けてあった。木の葉は、鳥達が自分で拾ってきて寝床にしたもの。ここはベヌゥ達が、身体を休める為だけの部屋なのだ。鳥使いと働くベヌゥは、普段仕事のないときには村のねぐらで過ごし、繁殖期になると村から少し離れた巣作りの場所に移動するのだった。しかし今は、この洞窟には一羽のベヌゥの姿もない。
「まだ誰も、樹海から帰っていないようね」
洞窟に鳥も人もいないのを見て、カーネリアは呟く。何時もならこの時間には、仕事から帰った鳥使い達が洞窟に居るはずなのだが。誰もいない洞窟は広すぎてどこか寂しい感がする。解くにジェイドが姿を消した今は。それにカーネリアは、恋人のクロッシュが遠出をしていて、まだ帰っていない事でさらに寂しさを募らせていた。まぁ、クロッシュは明日の朝には帰って来るので、ジェイドと違って心配はないはず。今はいろいろ考えるよりも、早く洞窟を出て食堂で一休みしよう。
カーネリアとオリビンは、ベヌゥの背中にしっかりと取り付けられていた騎乗具を取り外し、岩の壁に埋め込まれた簡素なフックに引っ掛けておく。そして自分達は、飛行中はずっと被っている帽子を脱ぎ、騎乗服のボタンをはずして楽な格好をしてから、ベヌゥ達の身体を洞窟に置いてある布で拭いてやった。
「さあ、もう何処へ行ってもいいわ。好きな処を飛びなさい。ただし、雨がひどくなったら、かえってくるのよ」
ベヌゥの身体を拭き終ると、カーネリアは、ブルージョンにやさしく言をかける。それに答えてブルージョンは一声高く鳴くと、オリビンのベヌゥと一緒に洞窟を出て、再び空を飛んで行く。多分、果物を啄ばみに行くのだろう。お腹が空いているのだ。鳥使い達も、空腹を感じているのだから。
「さあ、私達も何か食べましょうよ。樹海にいる間は、何も食べていないから」
鳥たちが洞窟を出て行くのを見届けると、鳥使い達も腹を満たしに行くことにした。
 ベヌゥ達とは反対に洞窟の奥に向かって歩いて行くと、上下に通じる階段に辿り着く。その階段は、地上や他の洞窟に繋がっていて、二人はその階段や階段どうしをつなぐ通路を通り、食堂に向かった。食堂は、大きな洞窟を利用して作られた広い部屋で、壁一面に棚が作り付けられ、食卓と椅子、食料や飲料水を保存している瓶などが置かれていて、すぐに食べられるようになっている。鳥使い達には決まった食事時間が無いので、いつでも食事ができる様にしてあるのだ。普通は誰か一人は、食堂に居るものだが、カーネリアとオリビンが入って来た時には、食堂には誰も居なかった。二人の他には、誰も腹を空かしていないらしい。誰も居ない中で二人の鳥使いは棚から皿とコップとを取り出し、それに自分の好きな食べ物を装うとテーブルについた。
明り取り用の窓の下にあるテーブルに腰を落ち着けると、二人はまず皿の食べ物を平らげ、樹海での探索の結果について話し始めた。
「あれだけ樹海の上を飛んでも、ジェイドとネフライドの行方が判らないとはなぁ」
オリビンはコップに入った果汁を飲み干すと、鎮痛な声で話し始める。
「卵だけでなく、鳥使いも一緒にいなくなるなんて前代未聞だよ。鳥使いの歴史が始まって以来、今度が初めての事だ
「まったく……ジェイドが知らせてくれたあの奇妙な機械に乗った人間は、何者なんだ。鳥使いに敵が現れたとでも言うのだろうか?」
考えたくも無いことだった。他の人間の住まぬ樹海の中で、鳥使いは普段はそれなりに静かに、そして平和に暮らしているのだ。時には他の人間達から恐れられはするけれど、敵対する人間はいないはずだ。
「敵、ねぇ……」
カーネリアが小さくそう呟くと、二人はしばし黙り込む。しかしここで考えていても、納得のいく答えはみいだせないでいた。話すことが無くなってきた二人は、二皿目の食べ物を皿に盛るためにテーブルを離れた。外はやや強い、雷雨の様になっている。明り取りの窓から、強い光が雷鳴と共に差し込み、二皿目を平らげている二人を照らした。
「やっぱり雷雨になったわね」
椅子に座ったまま明り取りの窓を見上げ、カーネリアは溜息と共に呟く。姿を消した双子の兄弟、ジェイドの安否を思いながら。