しばらくすると奥からまた別の美人が出てきて、私に鋭い視線を向けた。
スーツとピンヒールがよく似合う、いかにもキャリアウーマンな出で立ちの美人だ。
「橋本様ですか?」
「はい」
「柴原の秘書の安達と申します。ご案内致しますのでこちらへどうぞ」
丁寧な物言いだが、明らかに私のことを訝しんでいるのが雰囲気で伝わってくる。
でもここで負けたらダメだ。
勝負はこれから、とにかく柴原さんに会って話をするんだから。
安達さんは奥の重厚な扉をノックしてから私を中へと案内した。
「お客様をお連れしました」
「ありがとう。下がっていいよ」
安達さんは私に、というより柴原さんに一礼すると、静かに扉を閉めて出ていった。
広々とした部屋には大きな執務机と座り心地の良さそうな椅子。
そして真ん中にはローテーブルと高級そうなソファーが置かれている。
安達さんが出ていったので、部屋の中では柴原さんと二人きり。
こいつが、すずの父親か。
スーツとピンヒールがよく似合う、いかにもキャリアウーマンな出で立ちの美人だ。
「橋本様ですか?」
「はい」
「柴原の秘書の安達と申します。ご案内致しますのでこちらへどうぞ」
丁寧な物言いだが、明らかに私のことを訝しんでいるのが雰囲気で伝わってくる。
でもここで負けたらダメだ。
勝負はこれから、とにかく柴原さんに会って話をするんだから。
安達さんは奥の重厚な扉をノックしてから私を中へと案内した。
「お客様をお連れしました」
「ありがとう。下がっていいよ」
安達さんは私に、というより柴原さんに一礼すると、静かに扉を閉めて出ていった。
広々とした部屋には大きな執務机と座り心地の良さそうな椅子。
そして真ん中にはローテーブルと高級そうなソファーが置かれている。
安達さんが出ていったので、部屋の中では柴原さんと二人きり。
こいつが、すずの父親か。