「はい、すずにはグミのお土産だよ」

「えー!やったー!たべるー!」

圭佑さんはちゃんとすずのことも忘れていない。

すずはテンション高く受けとるとさっそく開封し、聞いた。

「たべていい?」

「開ける前に聞かないとダメだよ」

圭佑さんが苦笑いするも、すずはお構いなしに食べ初める。さっき歯磨きをしたばかりで今は寝る前。本当なら食べてほしくない。

だけど私はすずに注意することができない。
それよりも、圭佑さんへの溢れんばかりの気持ちが涙となってこぼれ落ちた。

誰かを好きになって嬉しくて泣くことができるなんて、私の人生に訪れるなんて思ってもみなかった。

圭佑さんが私を優しく引き寄せる。
ぎゅうっと抱きしめてくれるその力強さが、安心感を与えてくれる。

幸せで幸せでたまらなかった。