ていうか、そもそも疑問なことがある。
世の中、子供が二人、三人と産んでいる人はたくさんいるじゃない。
そういう人たちはどういう営みをしているの?
子供がいないときを狙っているの?
そんなの難しくない?

「どうしたの?」

私が一人邪な妄想を繰り広げていると、圭佑さんがカフェオレを入れて持ってきてくれた。

今日は珍しく、早くもすずは隣の部屋で寝ている。

私はマグカップを両手で受け取ると、ありがたくひとくち口にした。甘さも温度もちょうどよく体に馴染んでいく。

「ねえ、何人も子供を産んでいる人はいつエッチしてるの?」

「げほっ!」

あまりにも考えすぎていたせいなのか、ついポロリと口走ってしまった。そして圭佑さんは飲んでいたカフェオレを吹き出した。

「……美咲はたまにとんでもないことを言うね」

「あ、いや、単純に疑問に思っただけで……ごめん」

羞恥で顔が赤くなり、私は慌ててごまかすようにカフェオレを飲んだ。

圭佑さんは吹きこぼしたカフェオレを拭きつつ、カップをテーブルの上に置く。
そして私の飲んでいるカフェオレも取り上げ、テーブルの上に置いた。