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すずの通う保育園では年に二回ほど保育参観が行われる。私も柴原さんも初めてのことだ。
「きょうはパパもほーくえんいくの?」
いつもすずより早く家を出るパパがのんびりとしているので、すずが疑問を口にする。
「そうだよ、今日は保育参観だから、すずと一緒に保育園行くんだよ」
「えー!やったー!」
とたんにウキウキになるすずに、思わず笑みがこぼれる。
妙にテンションが高くなってしまったすずを連れて、三人でいつもより少し遅い登園をした。
「柴原さん仕事大丈夫なの?」
「ん?仕事よりすずが第一」
その顔は社長ではなく、完全にパパの顔だ。
「すずが第一かぁ」
私は感心した声を出した。
すずが第一だなんて、そりゃそうだし当たり前なのに、何故か胸がチクリと痛む。
「美咲も仕事大丈夫?」
「私も……仕事よりすずが第一かな」
ふふっと笑って見せたけれど、どうやら私は少し傷ついているみたいだ。よくわからない感情がモヤッと頭を駆け抜けていった。
すずの通う保育園では年に二回ほど保育参観が行われる。私も柴原さんも初めてのことだ。
「きょうはパパもほーくえんいくの?」
いつもすずより早く家を出るパパがのんびりとしているので、すずが疑問を口にする。
「そうだよ、今日は保育参観だから、すずと一緒に保育園行くんだよ」
「えー!やったー!」
とたんにウキウキになるすずに、思わず笑みがこぼれる。
妙にテンションが高くなってしまったすずを連れて、三人でいつもより少し遅い登園をした。
「柴原さん仕事大丈夫なの?」
「ん?仕事よりすずが第一」
その顔は社長ではなく、完全にパパの顔だ。
「すずが第一かぁ」
私は感心した声を出した。
すずが第一だなんて、そりゃそうだし当たり前なのに、何故か胸がチクリと痛む。
「美咲も仕事大丈夫?」
「私も……仕事よりすずが第一かな」
ふふっと笑って見せたけれど、どうやら私は少し傷ついているみたいだ。よくわからない感情がモヤッと頭を駆け抜けていった。