「“麒麟崩れ”を目撃した訳ですね。そこで我々に依頼が来たということでしたね」

「ええ、当店の常連様の古いお知り合いということでした」

SUVの中で久慈と【店長】は、今回の事件の経緯を話していた。

時間は夜の11時。

SUVは民家の明かりもまばらな田園地帯を走り抜け市内へと向かっていた。