「年寄りだと思って馬鹿にしおって!まだまだ、人を見る目と骨董品を見る目はお前たちよりずっと上じゃ!!」

と家族を一喝し、とうとうタクシーで銀行に乗り付けると預金を下ろすやその足で、骨董屋に言われるままにポンと1000万円を払ってしまった。

この知らせに当然のように家族は怒り狂った。

「そんな無駄金があったら俺に外車を買ってくれたらいいのに!」

と父親がぼやけば、実力もないのに高校生の長男まで、

「俺もニューヨークに語学留学したかった!」

と言い出す始末。

結局、祖父と他の家族はこの景徳鎮が原因でさらに疎遠になってしまったのである。