楽しい休暇はあっという間に終わってしまう。
祐吾は一週間ほど滞在して、またニューヨークへ帰っていった。

その間、毎日のように二人で過ごした。
お正月には奈々の実家にも挨拶に行き、奈々の父親に大歓迎をされた。
奈々お手製のお節料理を食べ、雑煮も食べ、初詣も行って日本を満喫した。

奈々は散々迷ったあげく今回は空港まで見送りに行くことにした。
きちんと送り出したいと思ったのだ。

たくさん触れあって、話をして、一緒の時を過ごして。
きっと大丈夫だと思ったのに、やっぱり寂しさが拭えなくて、奈々は目が少し潤んでしまった。

もう三ヶ月すれば、今度こそ祐吾は帰ってくる。
それまでに、何度かマンションを掃除しに行こうと思った。