先生も、結婚どうのという話にはならない方向にしたかったようだし、そもそもそういうことを面倒だと言っていた。
「……ん? なんで今もやっとした?」
変な気分だ。お隣のことでもやもやするのなら今までもあったけど、今のはそれと時間のずれがある気がする。
「……ま、私の出来ることをやるか」
今のところ家事炊事だけなんだけど。
「どうせだったら先生には美味しいもの食べてほし――
だ、だからなんで先生を名指しする!
無意識に口をついた言葉に心の中でツッコんだ。
……今日の自分、色々とおかしいな……。
「……早めに寝よ」
と、自戒したところで、手の中のままのスマートフォンが振動した。
「ん? ――えっ」