マナさんは当然承知の上でこの話を持って来たのだろうけど、本来こんな話に一番関わりのないのは――私だった。

恐らくは、先生よりも。

一つ、頭を振った。

「おかず余っちゃうな……笑満と頼のお弁当に廻そうかな」

在義父さんの仕事は本当に読めない。

明日の何時に父さんが帰って来てもいいように残しておくにしても、量が多い。

こういうときは、翌日の笑満と頼の昼食に消費を頼んでいる。

手にしたままのスマートフォンで、二人にメッセージを送った。

《明日のお昼に二人の分お弁当持って行くね!》

送信すると、笑満と頼から即座に返事があった。思わず笑みがこぼれる。

頼はいつも寝こけているくせに、連絡の返事が遅れたことはなかった。

夕飯用だったものを弁当用に取り分けておく。

「先生用には……」

と、食器棚から必要なカップを用意する。

お弁当箱もローテーションすれば、毎日持って行けるだろう。

いつ帰れるかわからない在義父さんのお弁当を作っているので、お弁当箱やマグボトルは余分に用意してあった。