「在義父さん、マナさんになんて言われたの? 師匠(せんせい)も関わってるなら少しは話通ってるんでしょ?」
「それが……」
「咲桜ちゃーん! 久しぶり!」
在義父さんが話しかけたところで、元気な声が割って入った。
「マナさんっ」
私は思わず破顔してしまった。
いくら爆弾振りまいて歩いていると言われる人でも、私はマナさんが大すきだから。
マナさんは、背丈は標準程度だけど、いつもスラリとした細身のパンツスーツの似合うポニーテールが標準装備なおねいさんだ。
どんな正式な場でもスニーカーで臨む辺り、ちょっとだけ風変り認定もされているそうだけど。
「ちょっとマナさん、在義父さん落ち込ませないでくださいよ。さっきから挙動不審でしかないんですよー」
座ったまま、笑みを隠せない顔で文句を言う私だ。
ちなみに私は標準より背が高い。小学校卒業時には百六十五センチはあって、そこからは四、五センチしか伸びていない。