その声がさっきまでの神宮先生のもので、何故か安心する私がいた。

続ける言葉を必死に考える。

頭を動かすより身体を動かす方がすきな私だけど、頑張って頭を回転させた。

「えっと、なんかこんなだけど私生活で関わっちゃったから、これっきりにしてもおかしい気がして、って言うかこれでもう先生扱いしちゃったらマナさんに疑われる気がして……ええと……」

回転しなかった。要領を得ない説明に、神宮先生は何度も瞬いている。

続きを待たれていたらどうしよう……。どんどん困っていく。

「……学校と同じにしなくていいのか?」

助け舟のような神宮先生の問いかけに、私はがばりと顔をあげた。

そして大きく何度も肯いた。

やっぱり考えるより動く方が先だった。単純だな。あはは。

「華取がそれでいいならいいんだけど」

「大丈夫ですっ」

勢い込んで答えると、神宮先生は少しだけ苦笑した。