「………」
はたはたと涙が落ちた。
「流夜くんが泣くの⁉」
「え?」
俺が手紙から顔をあげると、在義さんが泡喰っていた。
「ま、まさかそこまでとは思わなくて……すまない」
「なにがですか?」
在義さんが慌てる意味がわからず問うと、背後から手刀を喰らった。
「てめえの現状把握ぐらいしろや」
いつの間にいたのか、龍さんだった。促されて頬に手を当てると、何故か濡れていた。……あれ?
「うあっ⁉ すみませんっ、……なんか……」
「いや、流夜くんが謝ることじゃない」
「ああ、桃子のそれ、見せたのか」
慌てて涙を拭っていると、龍さんの顔つきが変わった。
「咲桜が自分から、話したみたいだから」