「それでいいんじゃないの? 発作起こして、流夜くんの腕で安心して寝ちゃったってことじゃないの? なんてゆうか聞いた感じ、怖くて泣いちゃった子どもを寝かしつける親みたいだよ」
おおう、的確な指摘。笑満の感想に思わず肯きそうになってしまった。けど、続き、みたいなのがあるんだよ……。
「そうなんだけど……起きたとき、私流夜くんの右腕にしがみついてたんだよ。流夜くんが、それが解けなかったから一緒に寝た、って言ってて。私、そんなことした記憶がないのと、あと私が一緒に寝る羽目になったことを、『原因は自分だ』って言ったり、『もしかして忘れたか?』とも言ってたの。……私なにかやらかしたよ、絶対」
私の言葉に、笑満は唸った。
「ふむ。でも、危ないことではなさそうだよね? 一線超えちゃったとか」
「ないよ⁉」
「あったら流夜くん、在義パパに殺されてるでしょ。朝、一緒におうち行ったんでしょ?」
笑満は実にあっさりした口調だった。
笑満のあまり騒がないところも私はすきだった。が、今は冷静すぎて恨めしい。