「じゃあそれはあとで考察しよう。お母さんのことを話して、いつの間にか寝ちゃった、ということでいいの?」
「うん。いつの間にか……」
しゅかああっと、頬が一気に熱くなった。い、言っていいのかな、これ……言うの恥ずかしいわっ!
「咲桜? 話せるね?」
笑満に笑顔で脅された。
言うしかないのか……。笑満に隠し事ってのやだしなあ。
腹を決めても言うのには勇気がいって、恥ずかしさ対策に顔を手で覆ってから話した。
「………流夜くんに抱きしめられました……」
「きゃーっ!」
笑満の黄色い悲鳴が聞こえて、耳もふさぎたくなった。いや、笑満の口を塞ぐべき? けれど私の腕は四本ない。顔を隠すだけで精いっぱいだ。
「それはなに? 流夜くんから? 咲桜から?」