「何か手伝えることあるか?」

「むしろ寝ていてほしいです。休み方がわからないとかいうのなら、まず睡眠とることをおぼえてください。体調の回復には睡眠と食事」

「……眠くなんかないんだが……」

「横になるだけでもいいですから。……まさかいつも徹夜とか、人間じゃないこと言いませんよね? 何時間くらい寝てますか?」

「いつも? 帰って吹雪のとこ行って、そこで仮眠するか一度帰ってから私事ついでに寝落ちるかだから……一、二時間くらいか?」

「………」

だ、ダメ過ぎるこの人……。いや、超人過ぎるのか? 学者としては有能なんだろうけど、こう、人間として改善点があり過ぎる。

そしてやっぱりまともに眠っていない。

「あの、ちゃんと布団で寝てます、よね?」

「一応あるけど、使ってない」

「いつもって、どこで寝てるんですか?」

「そこ。寝ても転がり落ちないように、足のないソファにしてある」

と、ローソファを示す。……なんだろう、黙るしかない。

在義父さん、マナさんが私を相手にした理由が見えてきたよ……。

私なら先生を教育し直せるということでいいだろうか!

「寝てください」

「いや、だから――」