「しかしまー、在義さんの邪道優等生を継いだのは明らかにりゅうだよなー」

「そうだねぇ。龍さんの正道不良は降渡が継いでるし。僕もなんかないかなー」

「愛子は?」

「マナちゃんは現役だからそんなこと言ったらぶっ飛ばされる」

「ぶっ殺されるの間違いだろ」

お前ら冗談じゃ済まねーぞ。

言い合っていると、龍さんからそんな注意を喰らった。

確かに、マナちゃんにはどこから知られるかわからない。

さっき淹れた勝手にブレンド紅茶はすっかり冷めていて、香りも消え失せている。

良い香りの代わりに見せてもらった、流夜の必死な顔。

……あんなの、見たのはいつ以来だろうね。