「ひみつ」

「えー、私は全部話したのにー?」

「今はね。恥ずかしいもん。いつかは話すよー」

「……絶対だよ?」

「うん。約束する」

目が合って、三秒ほど見つめ合った。そのあと、同時に吹き出す。

初めて逢ったときに手を引いた親友。

私のことを知って、友達で居続けてくれる。

「取りあえず、頼には先生のこととか、色々秘密にしておきたいんだけど」

「どんな騒ぎ方するかわかんないもんね。あたしには話しちゃってよかったの?」

「そこは先生とも話した。私の方では、笑満だけには話しておきますって」

「仲いいねえ。妬けるなー」

「……そういうんじゃないって」

「あとさ、今度あたしも先生と話してみたいんだけど」

「じゃあ明日一緒に行く? またお弁当届けに行くから」