「入学式からずーっとすきだもんな?」

「さ、ささささ咲桜! そういう言い方しないの! あたしは見てられるだけでいいの!」

「えー、勿体ないなあ。笑満可愛いのに」

「それは咲桜の欲目。って言うか! あたしの話はいいから、今日は咲桜の話だよ。それで先生とはどんな感じなの? ご飯差し入れてるって、それで昼休みいなかったんだよね?」

「あ、うん。…………」

妙な途切れ方をして、今度は私の目線がうろついた。

「咲桜?」

「……言うタイミング逃してたんだけど、先生……素は別人みたいだった……」

「別人?」

「学校では目立ちたくないから当たり障りなくやってるって言ってたんだけど……マナさんに一輪挿し投げるし言葉乱暴……と言うよりは、普段は丁寧語ではない程度? だし、父さんはやたら先生に信頼寄せてるし……あと、いつも笑ってるイメージだったけど、微笑みなくせばただのレベル高いイケメンだった」

「………?」

こてん、と笑満が首を傾げた。