「反応遅いなー。あたしから見たら、なんか咲桜、昨日からやたら楽しそうだしニヤニヤしてるし、昼休みが待ちきれないみたいに挙動不審だったし。早く先生に逢いたかったんじゃないの?」

「い――いやいやいや! そんなことはない! ……はず………」

思いっきり否定しようとしたけど、言葉におまけがくっついてしまった。な、何故に言い切れない……⁉

「ふーん? 咲桜がわからないことをあたしが言い切れるわけはないけど……なんか、昨日から咲桜が楽しそうだなーって思って、お昼に訊いたんだけどね?」

「私が楽しいのは笑満がいるからだよ」

「あはは。まだ頼を恨んでるの?」

「それはもうないけど……。友達も、笑満と頼がいればいいと思ってるし」

「そこに頼を含めるのが咲桜の包容力なんだよね。まー、あたしも彼氏いたことないから出来るアドバイスもないんだけど」

「その前に私が先生をすきかどうかも謎だって。恩は感じてるけど……。それに、笑満は夏島先輩がすきなんでしょ?」

「………」

笑満の目線がうようよと動いた。私は反撃の手を見つけて内心にやりとする。