毎日同じことの繰り返し。
引っ込み思案で地味なOL、田中羽菜子には唯一の楽しみがある。

路地裏のレストランバー
『執事のシャルール』

そこには、執事のような風貌の無口なマスターがいて、
とても美味しいおすすめディナーがある。

クリスマスイブの夜、
羽菜子は、店に招待された。
その日から運命の歯車が大きく軋み始める。

「俺んちすぐそこだし、泊まって行けよ」
まるで、同性の友人にでも言うように、笹木はさらりと言った。
たとえ一夜という短い時間でもいい。
羽菜子は幸せを掴むため、勇気を出す。

あくる日から羽菜子は、悪質な噂に悩まされる。
それでも『執事のシャルール』のマスターや常連客の女性に励まされ、戦う決意をする。

羽菜子はひとりじゃなかった。
彼女を守る経理課の仲間がいた。
そして笹木も。

羽菜子に残ったのは、優しい皆の心と、彼と、
『執事のシャルール』の美味しい食事だった。