「疲れてたんだね、琴音。もう少し寝とく? 着いたら起こしてあげるよ」
「寝てなんていられないよ! ねえ美輝、お願い信じて! 早くこのバスをとめないと、また大変なことになっちゃう!」
「落ち着いて、琴音。そんなにスピードも出てないし大丈夫、事故なんてきっと起きないよ」
「起きるのよ! もうすぐ湖が見えて、対向車が来て、それを避けきれずに転落するの!」
変なことを口走ってると思われてもかまわない。未来がわかってるなんて、そんなことありえないんだから。
でも、本当なの。本当に事故は起きるの。誰か信じて! わたしは未来を変えたいの!