「多分、あなただったら私の琉一への気持ちに気づいてると思うけど、そういうこと。私はあくまで幼馴染であって、絶対に恋人にはなれない。琉一にそういう性的指向はないからね。ついでにいうと友達にもなれない。アイツ、私とどっかでかけるの本当に嫌がるから」

 今でも時々、連絡は取り合う。でもそれは主に弁当袋を返すためという名目で会ってもくれているだけだと、私だって気づいている。
 
「小さい時はいつも一緒だった。琉一は小さい時からフワフワした感じで、でもその自由な感じが隣にいて楽だった。私の定位置だとも思っていた。琉一の暴走を止める役目として周囲の大人たちにも重宝がられてたこともあったし」