倒れ込むようにしてベッドに入ったにも関わらず、眠りはすこぶる浅く、朝早くと称して構わない時間にベッドを出た。大きなあくびが出たが、ベッドに入る気にはなれない。
 
 夜中にうつらうつらしながら、決めていたことがあった。よしと気合を入れ、洗面所に向かい、洗顔をした。
 
 それから足の爪の形を整え、ペディキュアを塗った。ペディキュアが乾くと今度はメイクだ。
 
 普段の二倍くらい時間をかけたこともあって、出来映えは上々、笑みがこぼれる。
 
「さてと」 

 そして立ち上がる。身支度の最終段階だ。