その日、本田は一人ではなかった。隣に女性の姿があった。
 
 彼女の姿を目でとらえた瞬間、私の思考は固まった。目で見ているはずの景色さえうまく認識できないほど、私は衝撃を受けていた。
 
 この衝撃を示す言葉を私は一つしか知らない
 
 ――一目惚れだ。